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取引所が発行するバイナンスコインとは。特徴や価格推移、日本でおすすめしづらい理由も解説

暗号通貨(仮想通貨、暗号資産)の急成長に伴い、その取引を行う暗号通貨取引所も大きな注目を集めるようになりました。日本の金融庁が国内に届けを出している取引所を使うよう強く推奨している関係もあり、海外の取引所の事情には詳しくない方も多いかもしれません。

今回紹介するのは、世界でもトップレベルの取扱高を誇る取引所のバイナンスが発行するバイナンスコイン(BNB)です。取引所がどんな目的で暗号通貨を発行しているのか、その特徴や価格推移とあわせて解説します。

バイナンスコインの特徴

まずは、バイナンスコインの特徴を紹介します。

バイナンスの基軸通貨

バイナンスコインは、2017年に発行が始まった暗号通貨です。イーサリアムが新しい暗号通貨をイーサリアム上で発行するために定めた、ERC-20規格を利用してつくられました。バイナンスコインを保有していると、バイナンスでの取引手数料が割引される特典があります。

バイナンスでは600種類以上の暗号通貨の取引に対応しているほか、独自のNFTマーケットプレイスを展開していたり、暗号通貨のローンを取り扱っていたりするなど、投資家にとって魅力的な取り組みが行われています。

それらが功を奏し、多くの投資家を呼び込んだことで、取引所の基軸通貨の役割を果たすバイナンスコインの価値も高まったと言えるでしょう。執筆時点(2022年6月)での時価総額は、堂々の5位に位置しています。

なお、バイナンスは中国で創業されましたが現在の本社は不明です。それもあって日本を含む各国から厳しい対応を受けており、創業者であるChangpeng Zhao氏(通称はCZ)は2021年、フランスに本社を設立したいとの意向をメディアのインタビューで述べています。

BNBチェーンでの活用

バイナンスでは、「BNBチェーン」(旧名はバイナンススマートチェーン)と呼ばれる独自のブロックチェーンを提供します。バイナンスコインは、ここで使われる暗号通貨の役割も果たすようになりました。

BNBチェーンでは、PoSAと呼ばれる独自の取引承認システムを採用しています。プルーフ・オブ・ステーク(PoS)をベースとしつつ、約3秒でブロックが生成されるという圧倒的な取引速度を特徴としており、イーサリアムのスケーラビリティ問題に不満を抱えていたユーザーの心をつかみました。

さらに、イーサリアムのツール類がそのまま使える「EVM互換」であることも追い風となり、分散型取引所の「PancakeSwap」や、「Move to earn」で話題を集めた「STEPN」といった人気のサービスもBNBチェーンを利用しています。

バーンにより価値を高める

多くのブロックチェーンには、一定量の暗号通貨を焼却し使えなくする「バーン」と呼ばれる仕組みが備わっています。全体の供給量が抑えられるわけですから、1通貨あたりの価値は上昇することが期待されます。

バイナンスコインは、使用したバイナンスコインの一部をガス代(手数料)としてBNBチェーンでバーンしたり、四半期ごとにバーンしたりするように設計されており、最終的には総発行量の半分にあたる1億BNB以下にする予定です。

実際の価格は市場取引によって決定されますので、バーンによって価値が高まったかどうかを実感するのは難しい側面もあるのですが、基本的には保有者にとってメリットの大きい仕組みであると言えるでしょう。

日本での取り扱いはない

執筆時点において、日本の暗号通貨取引所でバイナンスコインを取り扱っているところはありません。バイナンスの公式サイトは日本語に対応しており、日本からでも登録すること自体は可能なのですが、日本の金融庁に日本で事業を行う旨の届けを出していないことから、基本的には推奨することはできません。

バイナンスの利用によってトラブルが発生しても、日本の法令の対象外となる可能性があるため、利用に際しては自己責任が強く求められます。2021年6月には、「インターネットを通じて、日本居住者を相手方として、暗号資産交換業を行っていたもの」として金融庁から警告が発せられています。

日本からの利用がただちに停止されることはないものの、暗号通貨に関わる法規制は未成熟で今後大きく変わる可能性もあるだけに、バイナンス利用者はそれらの動向を注視しておいたほうがよいでしょう。万が一のことがあったとき、資金をどう移すのか考えておくことも大切になるかもしれません。

バイナンスコインの価格推移

バイナンスコインが直近で大きな動きをみせたのは2021年2月です。暗号通貨市場のバブルとも言える上昇を受けてバイナンスコインも上昇し、5月には約74,000円の高値をつけました。そこからは一旦下落するものの、9月終わりから再度上昇。11月には約74,500円の最高値を更新しました。

その後は暗号通貨市場全体の下落を受け、執筆時点では約32,000円で推移します。とはいえ、2020年の上昇前の水準から約10倍の価格を維持しており、取引所の人気やBNBチェーンの利用拡大が影響しているものと思われます。

終わりに

バイナンスコインは、取引所の基軸通貨として使われるべく誕生した面白い経歴をもつ暗号通貨です。最近ではBNBチェーンの利用拡大も追い風となっており、暗号通貨市場の上昇局面では強い動きをみせることも期待されます。

日本では取引をおすすめしづらい暗号通貨ではありますが、世界的には高い存在感を示しているだけに、その動向をチェックしておいてほしい暗号通貨のひとつです。

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