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クアンタム(QTUM)とは?ビットコインとイーサリアムの特徴を備えるとはどういうことか

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暗号通貨(仮想通貨、暗号資産)の中で最初に誕生し、画期的なシステムが高く評価され今なお代表的な存在として君臨するビットコイン。そのビットコインの特徴を受け継ぎつつも、ブロックチェーンをさまざまなサービスに適用可能なものへと進化させたイーサリアム。

今回紹介する「クアンタム(QTUM)」は、そんなビットコインとイーサリアムの特徴を兼ね備えた存在として注目を集めるコインです。

クアンタムとは

クアンタムの特徴を3つのポイントから解説します。

ビットコインの匿名性

クアンタムは、シンガポールに拠点を置く開発者たちが生み出した暗号通貨です。日本国内の主要な暗号通貨取引所にも上場しており、気軽に購入や売却が可能です。オープンソースのため、どのような仕組みで動いているかを誰でも確認できますし、真似することもできます。

クアンタムがビットコインから受け継いだのは匿名性の高さです。クアンタムでは、UTXOと呼ばれるウォレットの管理方法を採用します。UTXOは「Unspent Transaction Output」の略で、日本語では「未使用のトランザクションアウトプット」と訳されます。

UTXOでは、ウォレットの残高を直接ブロックチェーン上で管理するのではなく、取引データに基づいてウォレットの残高を管理します。取引ごとにアドレスを変更することも可能なため、第三者からは誰がいくら持っているかを確認するのが難しく、高いプライバシーが確保されます。

イーサリアムのスマートコントラクト

UTXOを採用した取引方法では、高い匿名性を確保する一方でスマートコントラクトが苦手です。スマートコントラクトとは、第三者を介することなく取引を完結させる仕組みのことであり、ブロックチェーン上でNFTやDefiといったサービスを運用するのに欠かせないシステムです。

UTXOは計算コストが大きく、スマートコントラクトに対応させるのは困難です。そのためイーサリアムでは、アカウントをベースにした管理方法を採用します。ウォレットの残高を直接管理する仕組みで、より少ない負担でシステムを運用可能であり、それゆえ暗号通貨の管理以外に余力を割くことができます。その一方、同じアカウントが何度も使用されるため、UTXOと比較すると匿名性に欠けます。

ビットコインの匿名性とイーサリアムのスマートコントラクト。その両立を図るべく、クアンタムではAAL(Account Abstruction Layer)と呼ばれる手法を採用しました。日本語に訳すと「アカウント抽象化レイヤー」です。AALでは、仮想マシン上でスマートコントラクトを動かすことでブロックチェーンの混雑を避け、プラットフォームとして大きな飛躍を遂げました。

PoS(プルーフ・オブ・ステーク)

クアンタムでは、取引の承認方法として「Proof of Stake(プルーフ・オブ・ステーク、PoS)」を採用します。クアンタムの保有量や保有期間に応じて取引承認の成功確率が上がり、報酬が付与される仕組みです。

ビットコインなど多くの暗号通貨が採用する「Proof of Work(プルーフ・オブ・ワーク、PoW)」は、マイナーと呼ばれる人たちがマシンを使って膨大な計算作業をこなし報酬を得ます。近年はより高性能なマシンを保有する人たちが作業を独占する傾向が強まり中央集権化が指摘されるほか、大量の電力を消費するとして批判の声が強まっています。

プルーフ・オブ・ステークは、ほぼ持っているだけで取引承認に参加できるため、電力消費は大幅に抑えられます。加えて、不正な取引が承認できる51%攻撃を防ぐのにも役立ちます。たくさん持っている人やグループがあえて攻撃を仕掛け、価格の下落を招く行為をする可能性はきわめて低いからです。

クアンタムの価格推移

最後に、この一年ほどのクアンタムの価格推移を紹介します。

2021年5月には、ビットコインやイーサリアムなど暗号通貨市場全体の強気相場の流れに乗り、1QTUMあたり3,000円弱にまで上昇しました。その後は下落を見せますが、2021年11月には再び上昇し、2,000円程度にまで価格を戻しました。執筆時点(2022年5月)では、暗号通貨市場の低迷もあり500円を切る水準で推移します。

今後について予測するのは難しいものの、市場が強気に上昇する局面が到来したときには、近年のブロックチェーン界隈で大きなテーマになっているスマートコントラクトやプルーフ・オブ・ステークといった側面が評価され、より大きな上昇につながる可能性はあるでしょう。

終わりに

ビットコインとイーサリアムのハイブリットとも言えるクアンタム。スマートコントラクトのライバルは少なくないものの、独自の特徴でどこまで存在感を示すことができるのか注目されます。

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