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日本とも縁が深いカルダノの特徴や価格推移を解説。研究成果を重視する暗号通貨・ブロックチェーンとは

2009年にビットコインが誕生して以来、暗号通貨やその基盤となるブロックチェーンは急速な拡大を続けてきました。NFTやDefiなどのサービスがもてはやされる一方、十分な検証がないまま実装されてトラブル見舞われることも少なくはありません。

今回紹介するカルダノ(ADA)は、学術的な研究に基いて開発された初めてのブロックチェーン・暗号通貨です。過去の研究事例を積み重ねて作られたカルダノについて、その特徴や価格推移を解説します。

カルダノの特徴

まずは、カルダノの特徴を解説します。

研究成果を積み重ねて構築

カルダノは2015年、イーサリアム開発者の1人だったCharles Hoskinson氏によってプロジェクトがスタートしました。日本に在住した頃に計画が進められており、初期プロジェクトメンバーには日本人もいたことから、日本とも縁が深い暗号通貨です。

カルダノは、多くのブロックチェーンプロジェクトとは異なり、ホワイトペーパーの策定は行いませんでした。ホワイトペーパーとは、プロジェクトの目的や計画、技術的な内容などをまとめた文書のこと。ビットコインでホワイトペーパーが公開されたことから、後に続く多くのプロジェクトでも公開されてきました。

ホワイトペーパーは、投資家がそのプロジェクトの概要をつかむのに適した手法とされます。一方で内容についてどこまで検証されているかは不明確であり、作成者に委ねられている側面があるのは否定できません。

カルダノで採用されたのは、学術的に十分に検証されたものをベースに設計する手法でした。ビットコインやイーサリアム、その他アルトコインが抱える課題を列挙しつつ、開発が進められたのです。

学術的に検証しプルーフ・オブ・ステーク(PoS)を採用

カルダノでは、取引の承認方法として「Proof of Stake(プルーフ・オブ・ステーク、PoS)」を採用します。彼らが「ウロボロス」と呼ぶこの方法は、学術研究を元にした初めてのプルーフ・オブ・ステークであるとしています。

開発を担ったのは、エディンバラ大学のAggelos Kiayias教授が率いる暗号学者のチームであり、高い安全性と豊富な機能を実装できることを特徴とします。ハードフォークによるブロックチェーンの分裂を招かないよう、ハードフォークなしにシステムの変更が可能な投票システムを備えています。

ビットコインなどが採用する「Proof of Work(プルーフ・オブ・ワーク、PoW)」は、マイナーと呼ばれる人たちが取引を承認します。マイナーたちは高性能なマシンを使って複雑な計算をこなし、もっとも速く答えを出したマイナーに報酬が付与されます。

マイナー間の競争に勝って報酬を得るには、より高性能なマシンを使う必要があります。しかしそれは大量の電力を使うことになるため、環境意識の高まりや電力需給の逼迫などの理由から批判の対象となりやすく、価格下落の要因となることもあります。

保有量(ステーキング量)に対して取引を承認できる確率が上がるプルーフ・オブ・ステークの電力消費はきわめて少なく、採用するブロックチェーンも増加しつつあります。時価総額2位のイーサリアムも、2022年中の移行を予定しています。

日本で評価が低いのはなぜ?

カルダノについて検索すると、他の暗号通貨と比較してもネガティブな情報が目につくかもしれません。それにはいくつかの過去の出来事が影響しています。

ひとつは、かつて普及策の一環としてオンラインカジノ開発を計画していたこと。現在ではギャンブルの負の側面を懸念して撤回されていますが、そうした情報が修正されず残っているサイトも確認できます。

もうひとつは、ICO(資金調達の代わりに暗号通貨を発行すること)にまつわる問題です。プロジェクトメンバーに日本人がいたこともあり、ICOでは参加者の90%以上を日本人が占めました。その際にマルチ商法との批判を免れない勧誘を行ったり、情報商材で宣伝がなされたりしたこともあり、こうした経緯から怪しい暗号通貨とのイメージがつきました。

その影響もあってか、日本の暗号通貨取引所でカルダノを売買できる例はごくわずか。一方海外では多くの取引所で取り扱いがあり、時価総額は執筆時点(2022年6月)で7位に位置する有力な暗号通貨のひとつにまで成長しています。

カルダノの価格推移

2021年以降のカルダノは、おおむね暗号通貨市場全体の値動きに連動する形で推移しています。2021年初めから始まった上昇相場では、5月に約250円の高値をつけました。

その後は下落するものの、7月中旬から再び上昇に転じ、9月には最高値の約320円をつけています。他の暗号通貨では11月にかけてもう一段の上昇が見られたものも多かったのですが、カルダノはその動きに乗りませんでした。

高値をつけた後は、特に2021年11月以降からは下落傾向が顕著に表れます。これは市場全体の弱気相場に沿った流れであり、執筆時点では約65円で推移します。

終わりに

学術的な成果を積み重ねて構築されたカルダノは、成長著しいブロックチェーン・暗号通貨の世界では異色の存在です。不透明な部分を極力排除する姿勢は市場でも高く評価されており、それは7位という時価総額にも表れています。

ICOの経緯から日本ではネガティブな印象がつきまとうものの、これから売買をするのであればそれを気にする必要はなく、むしろ優先して取引を検討したい暗号通貨のひとつと言えます。

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