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ブロックチェーンをつなぐコスモス(ATOM)とは。特徴や価格推移を解説

暗号通貨(仮想通貨、暗号資産)やブロックチェーンが利用される場面は広がりつつある一方で、異なるブロックチェーンを気軽に移動できない不自由さがあるとの指摘もあります。

今回紹介するコスモス(ATOM)は、その点に着目してつくられたブロックチェーン・暗号通貨です。コスモスの特徴を、直近の価格推移とともに紹介します。

コスモスとは

まずは、コスモスの特徴を解説します。

ブロックチェーンのインターネットを目指す

コスモスは、「The Internet of Blockchains.」(ブロックチェーンのインターネット)を理念として掲げるブロックチェーンプロジェクトです。管理者のいないインターネットの世界を目指し、ブロックチェーン上のさまざまなアプリケーションやサービスの相互接続を実現します。

2014年にJae Kwon氏によって設立されたTendermintが準備を進め、2016年にコスモスの開発やコスモスネットワークのサポートを行う「Interchain Foundation(ICF)」が設立されました。2017年にICOでの資金調達を成功させ、コスモスのプロジェクトが正式にスタートしました。

ブロックチェーンをつなぐ

ビットコインとイーサリアムなど、異なるブロックチェーンのデータはそのままでは自由にやり取りすることができません。ビットコインとイーサリアムを交換する際には暗号通貨取引所を介する必要があり、それらが管理者のごとく振る舞う形になるのはブロックチェーンの理想からは離れているとする考え方が根強くあります。

コスモスでは、異なるブロックチェーンの接続を管理者なしに実現します。「Zone」(ゾーン)と呼ばれる仮想エリアにブロックチェーンを構築し、それを「Hub」(ハブ)と呼ばれる中継地点で接続することにより、異なるブロックチェーン間でのデータのやり取りを可能にします。

「CosmosSDK」と呼ばれるツール群を提供することで誰でも簡単に、コスモス上にブロックチェーンを展開したり、その中で独自の暗号通貨を発行したりすることが可能。NFTやDeFi、ゲームを独自のブロックチェーンで展開できるため、手数料やネットワークの混雑、独自ルールに縛られることもありません。

コスモスと似た発想のもと作られているブロックチェーンとしては、イーサリアムの共同創設者であるギャビン・ウッド氏が考案したポルカドットが挙げられます。

プルーフ・オブ・ステーク(PoS)を採用

コスモスでは、取引の承認方法として「Proof of Stake(プルーフ・オブ・ステーク、PoS)」を採用します。保有するATOMをステーキングすることで取引の承認プロセスに参加し、報酬を得られる仕組みです。

ビットコインなどが採用する「Proof of Work(プルーフ・オブ・ワーク、PoW)」は、マイナーと呼ばれる人たちが取引を承認します。この際、マイナーたちは高性能なマシンを使って複雑な計算をこなし、もっとも速く答えを出したマイナーに報酬が付与されます。

より多くの報酬を得るためには、高性能なマシンを保有する必要があります。一般に高性能なマシンほど多くの電力を消費するため、環境意識の高まりや電力の安定供給の観点からマイニングに対する批判が強まり、規制強化に動く国や地域も出ているのが現状です。

プルーフ・オブ・ステークであれば、保有量(正確にはステーキングしている量)によって承認の成功確率が決められますので、取引を承認するバリデーター間で競争が起こることもなく、プルーフ・オブ・ワークと比べて電力消費は大幅に削減されます。

コスモス(ATOM)の価格推移

2021年以降、コスモスは3度の大きな上昇を経験しています。一度目は2021年始めから5月にかけての上昇です。暗号通貨市場全体がバブルとも言える上昇をみせた時期であり、約3,200円の高値をつけました。その後は大きな下落を経験するものの、7月以降に再度上昇。このときは9月と10月にそれぞれ5,000円弱の価格をつけました。

2度目の上昇は10月をピークに終了しますが、12月中旬から上昇を始め、2022年1月中旬に5,000円弱をつけました。ファントムやアバランチといった暗号通貨が同時期に上昇していることから、ブロックチェーンの相互接続の特徴が期待されたものと思われます。

それ以降は、暗号通貨市場の弱気を受け低迷し、執筆時点(2022年6月)では約900円で推移します。コスモスは暗号通貨市場全体の流れを受けて価格が動くこともあれば、ブロックチェーンの相互接続を材料として動くこともあります。関連する暗号通貨で動きが見られた場合にコスモスが一緒に動くことありますので、あわせてチェックしておくとよいでしょう。

終わりに

コスモスは「ブロックチェーンのインターネット」を理念として掲げ、異なるブロックチェーンの相互接続を進めるブロックチェーン・暗号通貨です。

ブロックチェーン関連サービスの増加により需要が高いジャンルでありつつも、ポルカドットなど同様のプロジェクトは少なくはないため、コスモスらしい特徴を打ち出し多くのユーザーを集めることが成長の鍵を握りそうです。

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