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アヴァランチとは。Defiで注目を集めるブロックチェーン・暗号通貨の特徴や価格推移を解説

ビットコインを運用する技術として誕生したブロックチェーンは、今や暗号通貨(仮想通貨、暗号資産)だけにとどまらず、NFTやDefiといったアプリケーションの運用でも注目を集める存在となっています。

今回紹介するアヴァランチ(AVAX)は、Defiプラットフォームの構築を目指して開発されたブロックチェーン・暗号通貨です。アヴァランチの特徴や直近の価格推移を解説します。

アヴァランチとは

まずは、アヴァランチの特徴を解説します。

3つのブロックチェーンから構成

アヴァランチは、エミン・ガン・サイラー氏らのチームによって立ち上げられたブロックチェーンです。サイラー氏は分散型ネットワークに詳しいコンピューター科学者で、ビットコインのコミュニティに積極的に参加してきたことでも知られます。アヴァランチ内で使われる暗号通貨が「AVAX」です。

彼らのグループは当初、「Team Rocket」を名乗っていました。これは、ゲーム「ポケットモンスター(ポケモン)」の初期作品やアニメに登場する主人公に対抗する組織「ロケット団」に由来するものです。

アヴァランチは「ネットワークのネットワーク」と定義されており、Exchangeチェーン(Xチェーン)、プラットフォームチェーン(Pチェーン)、コントラクトチェーン(Cチェーン)の3つのブロックチェーンから構成されます。

このうちCチェーンは、スマートコントラクトを実行するブロックチェーンです。スマートコントラクトとは、契約を自動で実行する仕組みのことであり、分散管理がなされているブロックチェーンでさまざまなアプリケーションを動かすために欠かせない仕組みの一つです。

イーサリアムの300倍を誇る処理速度

スマートコントラクトが初めて実装されたブロックチェーンはイーサリアムです。イーサリアムはその特徴により、ビットコインに次ぐ地位を占めるようになりました。ライバルが増えた今でも、圧倒的に多くのアプリケーションがイーサリアムのブロックチェーンで稼働しています。

その一方、イーサリアム上で展開されるアプリケーションが増えれば増えるほど、取引の処理に時間がかかるようになりました。それとともに手数料が高騰し、ユーザー間で不満が高まることとなります。この問題は「スケーラビリティ問題」と呼ばれ、さまざまな解決策が進行中であるものの、完全な解決には至っていませんん。

イーサリアムは1秒あたり15件程度の取引を処理できる能力があるとされますが、アヴァランチは4,500件としており、圧倒的な速さを誇ります。これは、「アヴァランチコンセンサス」と呼ばれる独自の取引承認システムによるものです。

「プルーフ・オブ・ステーク(Pos)」の派生であるこのシステムは、小集団による投票プロセスで過半数を得る作業を繰り返し最終的に一つの答え、つまり取引の承認を得る方法で、この仕組みにより多数のノードによる同時並行的な処理を可能にしています。

EVM互換

アヴァランチは、EVM互換にも対応します。EVMとは「イーサリアム仮想マシン」のこと。イーサリアムのスマートコントラクトにおいて根幹となる仕組みの一つであり、EVM互換性があることで、イーサリアム上で展開されているアプリケーションをほぼそのまま、別のブロックチェーンに移行することができます。

イーサリアムでは魅力的なサービスが多数展開されていますが、スケーラビリティ問題による取引処理の遅延や手数料の高騰が課題となっています。EVM互換を利用しアヴァランチに移行することで、システムは維持しつつも格段に向上した処理速度の恩恵を受けることができます。

Defiの展開に意欲

アヴァランチはDefiに力を入れています。Defiとは「分散型金融」の略で、管理者をおかない金融サービスのこと。銀行口座がなくても利用できることから、より自由で手軽に金融サービスにアクセスできる方法として注目を集めています。

2021年7月には、異なるブロックチェーンをつなぐ「Avalanche Bridge」をリリースし、さまざまなブロックチェーンからDefiを呼び込むことに意欲を示したほか、アヴァランチのDefiに流動性を提供し取引の活性化に貢献したユーザーにインセンティブを与えるなどの施策を行いました。

ビットコインやステーブルコインのUSDC、リップルなどとのブリッジ機能に対応、ないしは予定が明らかになっており、Defiサービスの中で存在感を高めつつあります。

アヴァランチの価格推移

2020年9月に初めて生成されたアヴァランチ(AVAX)は、2021年に入り価格が上昇を始めました。暗号通貨市場の好調さを受けてのものであり、5月には約5,800円と年初から10倍以上の上昇を記録しました。

その後は下落を続けるものの、7月後半から再度上昇基調に。5月高値を順調に更新しながら、11月には約15,000円に到達しました。2022年の執筆時点では、暗号通貨市場の停滞を受けて約2,700円で推移します。

終わりに

アヴァランチは、イーサリアムなどが抱えるスケーラビリティ問題を解決し、より快適にDefiなどのサービスが利用できるよう開発されたブロックチェーンです。

日本では2022年6月に暗号通貨取引所「OKCoinJapan」で売買が可能になったばかり。まだまだ知名度は低い印象があるものの、Defiに興味がある方はぜひチェックしておきましょう。

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